おかしんどっとあいおー

「CCIE8冠が語る!!エンジニアの為のスキルアップセミナー」に行ってきました

ルートリフ株式会社様主催のCCIE8冠が語る!!エンジニアの為のスキルアップセミナーに行ってきました。

参加の経緯

突然ですが、ネットワークエンジニアとしてというサイトをご存知でしょうか?CiscoのCCNAなどを取得したことある人は、ほぼ間違いなく一度は訪れたことがあるのではないでしょうか?

私も大学中退後最初に入社したSESの会社で、CCNAを取得した際にはよく参考にしていました。見た目は若干インターネット黎明期感のあるサイトなのですが、基礎の基礎から発展まで網羅的に、詳しく、分かりやすく説明している素晴らしいサイトです。

そのサイト内で、「CCIE8冠が語る!!エンジニアの為のスキルアップセミナー」の宣伝バナーが配置されてたのを見つけて申込みしてみました。

なんで、この広告に惹かれたかと言うと、CCIEという資格がそもそも一つ取るだけでもかなり難易度の高い資格なのです。「たかが資格」と思うかもしれませんが、CCIEだけは別格です。

CCIEとは

 CCIE ( Cisco Certified Internetwork Expert ) とは、Cisco Systems社が認定するベンダー資格のことです。CCIEは、シスコ技術者認定プログラムにおいて実質的に最高位の資格であると同時に、ネットワーク資格の最高位の資格です。

CCIEのちから - CCIEの取得方法

CCIEは筆記試験とラボ試験の2つの試験から構成され、その両方に合格することでCCIEに認定されます。CCIEでは先ず筆記試験に合格する必要があり、合格することで CCIE ラボ試験の受験資格が得られます。以下のとおり、CCIEラボ試験は他のシスコ認定資格とは“異質”の存在です。全てにおいて次元が違います。

まず、受験料がめちゃくちゃ高いですし、以前はわざわざアメリカに渡航してラボ試験を受けなければならず、ラボ試験の問題も非常に難度が高いものなのです。お勉強すれば受かるというものではなく、実践力が試される試験なのです。

それを1つどころか8つ取得しているというのは尋常ではありません。ちなみに岡山さんはCCDEという最上位資格も持っているのですが、現在CCIE8冠+CCDEを取得しているのは世界で岡山さん唯一人だそうです

最近は「人の成長」というところに強い興味関心があるので、自分は決してネットワークエンジニアとして食っていきたいわけではないですが、学びが多そうだと思い参加を決めました。

講師

CCIEを8個取得しているルートリフ株式会社のルートリフ株式会社代表取締役、岡山 義周さんが講師です。

講義内容

講義内容は大まかには以下の2パートでした。

  • クラウド時代にインフラエンジニア(ネットワークエンジニア)はどのように新しいスキルを身に着けていくべきか
  • スキルアップに必要な5要素と成長のライフサイクル

クラウド時代にインフラエンジニア(ネットワークエンジニア)はどのように新しいスキルを身に着けていくべきか

近年のIT業界では「IoT」「AI」「RPA」などがトレンドであり、それらが動いているのもクラウドであることが多くなってきている。

インフラエンジニア(ネットワークエンジニア)は仕事がなくなっていくのか?

もちろん、従来のネットワークのスキルを持っているだけでは駄目で、周辺の最新技術などにもキャッチアップしていく必要はあるが、ネットワークエンジニアとしての仕事がなくなるわけではない。どれだけ新しいIT技術が生まれても、それが動くインフラというのは無くなることは無い。

色んな技術があるが、新しい技術に全部追従しなきゃいけないのか?

最近は「コンテナ」「HCI(ハイパーコンバージドインフラ)」「SDN」「SD-WAN」など、ネットワーク分野においてもコンテナ・仮想化技術がどんどん現場で使われてきている。これらをすべて学んでいかなければいけないのか?

大切なのは、「ビジネスニーズを捉える能力」と「そこに適用しやすい技術を学習する」こと。エンジニアにとって技術的な興味関心を満たせ、学習したいと思う技術とビジネスニーズは必ずしも一致しない。

ネットワークだけでなく、あらゆる技術の進歩や新しい技術が出てくるサイクルは早いので、なんでもかんでも新しいものに、あちこち手を出すのではなく「ビジネスニーズを捉える能力」が必要。

そして、「新しい技術の根幹となっている普遍的な技術」をしっかりと身につけることが大切。またその中でも特に自分が得意とする「自分にとってのコア技術を持つ」ことが大切である。

これらが身についていれば、目まぐるしく変化していくビジネスやテクノロジーに置いていかれずに、自身のエンジニアとしての価値を高めていける

纏めると特に大切なことは以下の3つに集約されます。

  • ビジネスニーズを捉える能力
  • 新しい技術の根幹となっている普遍的な技術を身につける
  • 自分にとってのコア技術を持つ

これらは以前に参加したRubyの産みの親「まつもとゆきひろ」さんの講演でも同じことが言及されてたので、インフラ系であろうとプログラマであろうと、きっと恐らくそれ以外の職種においても言えることなのでは無いでしょうか。

まつもとゆきひろさんの講演はサポーターズCoLabで定期的に開催されているので、皆さん一度は行ってみると良いと思います。直近だと3/30に開催されるそうです。

スキルアップに必要な5要素と成長のライフサイクル

岡山さんがCCIEを取得しようと考えたのは、もちろんCCIEほどの資格になれば資格を持っていること自体が技術の証明になり案件の受注にも繋がりやすいこともあれど、新しい技術や設計をする際にも周囲のCCIEホルダーは圧倒的に仕事が早く完成度も高かったからだそうです。

その後自身がCCIE8冠に至った経緯を踏まえて、自身を含めた周囲の優秀なエンジニア達に共通する学習への姿勢を講義していただきました。

それによると真にスキルアップをする為には以下の5要素が必要だそうです。

  1. 理解力
  2. 想像力
  3. 検証力
  4. 確認力
  5. 再現力

またこれらは、下図のように「理解力」をベースにだんだんと積み上げていくものです。

5-growth-factor.001

一つずつ紐解いていきます。

理解力

  • ドキュメントを読み解く力
  • 技術根幹の理解

ドキュメントを読み込んで、「技術の根幹」を理解しようとすることが大切。「なんとなく動いた」「コピペで動いた」で終わらせずに、「なんの為に生まれた技術なのか」「なんの為に使う技術なのか」までちゃんと理解することが大切。技術の背景を理解していないとお客様に提案することはできない

個人のブログを読んでわかったような気になってしまうのではなく、自分でもブログに書けるくらいに調べたかどうかが大切。

「お客様に提案することはできない」は少しSIer的な言葉ですが、これはきっといわゆるWeb系の社内でも同じことで「新しい技術や「新しいソリューション」の導入をチーム内や部門内で提案するときに、「なんか新しくて面白そうだから」では誰にも聞いてもらえないです。なんの為に生まれた技術で、どういったことに向いている技術で、それがビジネスや組織の成長にどう結びついているのか、をしっかり説明できないと誰にも聞いてもらえない。

最近、自身は部門の立ち上げを担当しており、ゼロベースで新しい技術やサービスを取り入れることが出来るポジションにいますが、それを説明する相手はCFOであったりと技術に明るくない人々も含まれるわけです。だからこそ根本理解は必要だと感じました

想像力

  • 理解したものをどう適用するかイメージする力

新しい技術のドキュメントを読んで、「どのルーターにどの設定をすると実現できるのか」をきちんと説明できる人は少ない。ではこれを出来るようにするにはどうすれば良いか。

  • ドキュメントを読んで理解したあとちゃんとダイアグラムを書いてみる
  • 図に起こしてみることが練習になる

逆に図に起こすことが出来ないのであれば「理解が足りていない」ので、ドキュメントに立ち返ることが必要。この反復が自然に出来るようになると、「新しいことを学ぶ」抵抗が少なくなる。

検証力

  • 理解した技術をイメージどおりに動かす力

「技術が自分のものになっていない不安」を解消するには、このあたりまで出来ることが必要。チュートリアルや教材通りにやって動かせても身についているわけではない。

確認力

  • 動かした際の動作、詳細を確認

    • イメージと差異はないか
    • イメージ通りの動きを確認出来るか
  • 確認方法をどれだけ知っているか

最初「検証力とどう違うのか」がいまいちピンとこなかったのですが、検証が「とりあえず動くこと」を確認するのに対して、確認は「細部や色んなテストケースで問題が無いこと」を確認することです。

ある動作をさせる為のイメージを実際の機器設定やコードに落とし込んで、その通りに動くのを1つのケースについて確認ができたとしても、あらゆるケースでそのとおり動くとは限りません。そこまで含めて確認できる能力が「確認力」なのだと理解しました。

再現力

  • 何回でも再現できる
  • 別の環境でも再現できる

ここまでくるとやっと「技術が自分のものになっている」と言えます。

成長のライフサイクル

growth-cycle.001

  • 5要素を幅を広げたり、別の分野に対しても適用していく作業
  • 大切なのはライフサイクルを回し切る前に次のサイクルに進まないこと

ライフサイクルをしっかりと回すことが大切。次々に新しいものに手を出しても結局は独力でプロジェクトに適用できる真のスキルは身につかない。

岡山さんも、CCIEのうち2つの資格を同時に学習した時期があって、そのときは何度も不合格になったそうです。ちゃんとライフサイクルを回し切ってから次に進むようにした方が結局は効率が良いとのことでした。

まとめ

自分は結構新しいもの好きで次々発散してしまい、ライフサイクルを回しきらないことも多いので確かにしっかり身についたものが少ないように感じます。特に情シス部門だと「新しいものに追従する姿勢」そのものは大切だとは思うのですが、「自分のコアとなる技術」をしっかりと身につけ、周辺技術を学ぶときも出来るだけライフサイクルを回し切ることを今後はこころがけてみようと思います。

そして、自身の提案力を上げる為にも「図に起こす」ことを今後はどんどんやっていきます。


okash1n

Written by okash1n